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部門目標達成のためのマネジメント手法

全社一体体制のものづくり改善マネジメント
-ものづくりグローバル標準マネジメントシステムの構築-
第3章 全社一体型マネジメントシステムを支えるマネジメント技術

6) 部門目標達成のためのマネジメント手法 

 ここでは、主として4)項の8分類のなかの「②部門目標達成のためのマネジメント手法」が適用される。

(1)全員参加型の活動をめざして
 たとえば、方針を展開するにあたって、営業、R&D、生産部門などに各部門の方針と目標が設定されている場合など、生産部門であれば生産量目標(P)、コスト目標(C)、品質向上目標(Q)、納期対応度目標(D)、環境目標(E)、安全目標(S)などが設定され、展開される。
 これらの目標達成のためには、具体的施策を展開し、部門内の全社員を参画させていくことが必要だが、さまざまな手法を活用することで、こうした活動をスムーズに展開することができる。
 プロジェクト組織をつくって、選抜された専門組織によって強力に推進する方法もひとつの方法であるが、全社一体型マネジメントでは、活動の展開に当たって、あるべき姿として、できるだけ多くの社員に参加させることをあげている。
社員の個人個人の自律力を引き上げ、企業への参画意識の高揚と自己実現を満足させることによって、社員の力を最大限に引き上げるという手法である。
 そのためのマネジメント手法としては、『機能融合マトリックス法』(P36参照)を推奨する。

(2)目標施策展開
 目標施策展開は、部門目標(総合目標と呼ぶ)を、各部、各課、各グループ、個人まで、それぞれ割り付け、割りつけられた目標に対して個別施策を展開した上で目標達成に向けた部門全体で活動を展開するものである。その特徴を整理すると、
 ①方針展開から部門別の総合目標を設定する。
 ②総合目標を、製品群別、部、課、グループ、個人まで分解して割り付ける。
 ③割り付けられた目標に対応した個別施策を設定する。
  個別施策の設定にあたっては、改善、革新対象で発生しているロスや問題点を分析して、成果が出る施策であることを見極めた上で、個別施策として位置づける。いわば、問題解決型の目標展開である。
  あるいは、
・設備投資や環境対策などあらかじめ設定された課題をブレークダウンした個別施策と
・あるテーマや領域などで設定された課題の解決を目指す課題解決型の目標展開がある。いずれにしても、成果が得られるための施策検討作業が事前に必要であり、この施策検討作業の広さと深さによって具体的成果の予測確度が違ってくる。
 ④設定された個別施策を年度活動に位置づけ、スケジュールに基づいて実行し成果を積み上げる。
 ⑤積みあがった成果を見える化して、総合目標の達成度を比較しながら、総合目標が未達成の場合は、他の施策を追加してでも総合目標の達成を目指す。
  日々の改善・革新の取組みが、部門全体の目標あるいは事業方針とどう関わっているかを一覧できるようにしてあるため、自己の貢献度がわかり、事業参画の意欲を引き出す仕掛けになっている。

(3)個人の能力、「運用力」向上が活性化へのポイント
 全社一体型のマネジメントが機能するのは、③の割り付けた目標に対して個別施策がサクサクと展開され、成果が出しきれるかどうかにかかっている。それを可能にするには、事業戦略、方針展開、中期事業目標、部門目標展開への、マネジメントの仕組みが整備されていること、さらには、社員個人の改善能力が高く、自律化していて積極的に問題・課題に取り組み、周囲をうまく巻き込んで調整とすり合わせを行える、自走力のある組織になっていることが不可欠である。全社一体型マネジメントは、「運用重視型」のマネジメントスタイルを推奨しているだけに、運用力が必要条件なのである。
「運用力」とは、一つは改善能力が高いということと、もうひとつは、自律化し、調整・すり合わせが上手にできる社員がたくさんいるということである。
 改善能力が乏しい場合、成果が思うように出ず、部門のトップの関心がしだいに失われて部門は疲弊感に覆われ、やがて活動が衰退していくケースが多い。
 その結果、活動の中心は部門全体での改善活動から目標展開へと移ってゆき、限定された範囲での成果しか上げられない事業所が目立つようになってくる。
 そうした活動の反省から、社員個々の改善・革新能力が高くないと全社一体型マネジメントも活用が難しいことを明確に意識し、活性化することが不可欠なのである。
 そのために、改善力を引き上げる仕掛けとして、ステップ1~ 5の段階を踏んで、マネジメント手法の整備、問題発見の視点・分析法の整備、活用事例の整備、そして社員が容易に活用できるようにするための教育・訓練……などを体系的におこなった上で、社員の能力向上を図りながら、ステップを着実に進めていく活動を推奨しているのである。


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