事業戦略・方針設定をまとめるマネジメント手法
全社一体体制のものづくり改善マネジメント
-ものづくりグローバル標準マネジメントシステムの構築-
第3章 全社一体型マネジメントシステムを支えるマネジメント技術
5) 事業戦略・方針設定をまとめるマネジメント手法
ここでは、4)項の8分類の「①事業戦略・方針設定をまとめるマネジメント手法」が適用される。
トップの想いを具体化する第一歩は事業戦略づくり業戦略・方針展開のアウトプットとして
・事業のありたい姿(トップの想いを表したもの)
・あるべき姿(トップの想いを具現化した状態)
・売上・利益などの中期事業計画
・中期事業計画を支える体質向上方針
などがあげられる。
事業戦略・方針展開の推進手法の一つとして『バランススコアカード』がある。
バランススコアカードとは、1992年のハーバード・ビジネスレビューにキャプラン・ノートンが執筆した記事に始まる。
企業における諸活動の結果として、
・財務の視点
・顧客の視点
・業務プロセスの視点
・学習と成長の視点
……の4つの視点から、戦略を展開する必要性を提唱した。
4つの視点を戦略マップとして展開するというのが主たる手法であり、戦略マップを展開することで、事業戦略、方針展開を明確にすることができるというのがこの手法の骨子である。
全社一体型マネジメントでは、この展開手法の考え方を活用し、時代、地域、産業特性、技術水準、問題解決能力、社員の活性度、過去の成功体験の中から最適な方針設定を導くのである。