目標を確実に実現する手応えがほしい
全社一体体制のものづくり改善マネジメント
-ものづくりグローバル標準マネジメントシステムの構築-
第1章 全社一体体制での改善活動の目指す姿
1)“全社一体体制のものづくり改善マネジメント”に対する企業トップの期待と想い
全社一体の改善活動の第一の担い手は経営者自身であリトップ自らが先頭に立ち、経営者自身の想いを実現すべく行動していかなければならない。
経営トップは目指す目標を明示し、そのための仕組みを作り、さらに、自ら目標を目指して実践することが必要である。
そして、その第一歩が具体的な戦略の決定であり、経営環境の変化を読み取り実践に活かすことである。
もちろん、社内の組織活力の向上や一人ひとりのモーチベーションの向上、部門長の指導や支援という実務もある。
全社一体体制の改善活動の先頭に立っている経営者には“明確”“確信”“信頼”といったキーワードで示される、手ごたえのある“確か”なものが求められ、同時にそれは経営者が全社に求めるものでもある。
1) 目標を確実に実現する手こたえが欲しい
経営戦略を実践する具体的な手段と体制がなければ、目標を実現することはできない。
目標を実現するためには、具体的な施策に結び付くまで目標自体が展開される必要がある。
経営者が望むのは、経営戦略を着実に実践し、目標を達成することであり、そのために全体像が見えることである。
経営者にとって、手ごたえとは、総合目標が明示され、それが展開されて具体的な施策に結び付いており、具体的な施策の実施計画(何時までに誰が何をするか)が見えていることであり、施策の進捗だけでなく結果(目標達成)の
予測が常にできていること、そして、特定の部門だけでなく、全ての部門の全てが見えるということである。
さらに現場での個々の施策について、実施している担当者自身が、取り組んでいる改善施策が経営目標の何に結び付いているか、順を追って説明できることが求められており、経営者としては、形や仕組みだけでなく目標を達成できるという、確かな手ごたえが欲しいのである。