[需要予測]需要予測の精度を向上させる
2 これからの生産管理部門の役割
(1)[需要予測]需要予測の精度を向上させる
①受注企業にも必要な需要予測
1)見込み生産と受注生産の需要予測
この業務は、需要予測・受注情報から生産量を決めるもので、生産管理部門と販売部門との生販会議などで設定されるものです。
需要予測は、一般に見込み生産の企業が行うもので、受注生産の企業では、確定情報を得ることがこれに該当します。
しかし、納期が生産期間よりも短いケースが多く、ある程度、独自の需要予測で見込み生産を始めるのが一般的です。
2)生産形態で変わる需要予測
見込み生産と受注生産では需要予測の考え方も異なってきます。
見込み継続生産(見込み生産)では、需要予測は消費者やユーザーなどの特定・不特定多数の者を対象にした需要や購入量を予測します。
一方、個別受注生産(受注生産)企業では、特定の顧客を対象にした固有の製品であるため、注文を受けてから生産を開始します。
この場合には、需要予測は大きなリスクを伴うことから、通常は、顧客から発信される発注情報をうけて、見込み生産、調達を開始したり、また、汎用資材などの中間材までの見込み生産を行ったりします。
3)需要予測と生産計画
市場では、販売量は価格や他社製品の動向、マーケティング戦略などによっても大きく変化しますので、特定の製品の販売量を正確に予測するのは容易ではありません。
一般に、消費財などのケースでは、予測した数値をそのまま生産量に置き換えるのではなく、マーケティング戦略として、企業独自の政策や戦略を加味し、「主観的な意思」を加えて、生産数量を算定しているのが普通です。