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海外展開の加速

(2)海外展開の加速
 
 2014 年の4 月以来、日銀による金融緩和の影響を受けて、工場の国内回帰という動きが出てきています。
しかし、多くの企業は生産戦略をヨーロッパ、アジア、アメリカ中南米の3 極で展開しており、工場が海外から国内に戻ることは、あまり現実的ではありません。

①海外工場と国内工場のすみわけ

現在、国内と海外工場は製造するアイテムや機能で棲み分けています。
棲み分けの基準は、付加価値と生産量の2 つです。
 
1)付加価値による棲み分け
 ・海外展開:量産をめざす工場としては海外への展開を加速させる
 ・国内展開:日本の工場の特徴である高度なものづくりを基盤にした、高付加価値商品(航空宇宙、医療分野など)への進出などという方向が見えてきています。
この点では、国内での規制などが課題になっています。

2)生産量による棲み分け
 課題は量産工程が国内にないなかで、マザー工場として、各国の環境に合わせた量産工場を運営するための必要な能力と経験を備えたものづくり人材の育成ができるのかが大きな課題になっています。
 今後、マザー工場として人材を育成するためには、若手人材を早期に海外に派遣し、育成するという選択肢も検討される必要があるかもしれません。

②海外工場のマネジメント現地化
 海外展開をしている日系工場にとって、現地工場のマネジメントの現地化が大きな課題です。
ここでの課題は3 つ。

 1)1 つ目は現地スタッフの育成と工場管理の仕組みづくり
 2)2 つ目は信頼して仕事を任せる信頼感の醸成、そのための日本人には苦手な言葉や態度によるコミュニケーション力のブラッシュアップ
 3)そして3 つ目は、日本の本社の意思決定のスピードです。
これは日本の企業の体質の問題で、この点ではなかなか国際標準になっておらず、それがOECD 加盟国の中でも日本の製造業の労働生産性を低くしてしまっている原因でもあります。

③ものづくり人材の育成
 
 工場が海外展開をした結果、国内の工場は、新規開発やラインの立ち上げ、試作を担当するいわゆるマザー工場と言われる役割を果たすようになっています。
今後は、国内・海外工場を含めて、自在な生産に対応できる幅広い経験と知識を持ったマネジャーが必要なのですが、そうした人材の育成の場が国内ではなくなりつつあります。
 将来的に、海外展開が拡大することを考えると、指導できる知識と経験、技能を持った人材を海外で育成するという方向もあるかもしれません。
 最近は、各社とも海外工場に技能研修センターを設置して技能者育成に取り組み、すでに日系工場から技能五輪のメダリストも生まれています。
同時に、生産管理業務などで幅広い経験を積んだマネジャーも海外工場で育ちつつあり、今後、国際的に活躍する優秀な人材が育つことが期待されます。


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