生産計画づくりの精度
①需要(確定受注)が変化する
これは、外部からの要因なので、自社では変化に対応する以外にありません。
これをなくすために、需要予測などでどこも苦労をしているのですが、最終的な売れ残り、死蔵品となることを避けるためには、最終的な段階で生産調整をすることはやむを得ないことでもあります。
これに対応するための対策としては、需要予測の精度を上げることが一番ですが、今後、ビッグデータの解析で予測技術・精度も飛躍的に高まっていくと期待しています。
②需要の変化に対応できる生産計画が作られていない
1)生産計画づくりの精度
生産計画に変更が入るという問題は、大きな原因は、需要が変化する、確定受注が変化しているということですが、言い換えれば、需要の変化、確定受注の数字が、生産計画ではカバーできないほど大きく変化しているという
ことです。
本来、生産計画は、需要量が予測されたところで、その後の変化を予想して、事業戦略を含めて、生産数にある幅を持たせて立案されています。
変化にはプラス、マイナスあり、「納期遅れ厳禁」という条件から考えれば、問題となるのは需要増の方向に大きく変化した場合です。
この影響をできる限り小さくするためには、生産計画の精度を高くすることが重要で、そのためには、変化はふせげないが、影響をいかに最小にするかということがポイントになります。
在庫削減が優先順位高く設定されることで、逆に、
・頻繁に品種切り替えが起こる
・資材の欠品がたびたび起こる
・手直しが多くなっている
・稼働率がアンバランスになってしまう
・原価の加工費率が高くなっている
・生産リードタイムが短縮できない
などがが起こっていると考えられます。
2)計画変更時の優先順位
問題の一つは、計画変更を行う際に、全体に影響が最も少ない方向で計画変更がなされているか、あるいはそもそも、計画変更の際に、生産の優先順位が明確になっているか、ということにあるのです。
その結果、計画が変更された際に、その変更がどの程度「よい」変更だったのかが、評価されているのかという問題があります。
評価されていないのは、つまり、生産計画の妥当性、正しさを評価する尺度がないということでもあります。
この点も今後に向けて大きな課題といえます。