生産管理業務の流れと生産管理部門
2)生産管理業務の流れと生産管理部門
製造業における生産管理部門の業務は、需要予測や受注情報によって、販売数が明確になったところから始まります。
生産管理業務と言えば、長期的な生産戦略・生産管理方式の立案や、新工場や新製品の立ち上がり時の生産ライン編成と生産管理システムの設定と導入から関係してきますが、ここでは基本的に日常的に生産管理部門に関連する、受注・需要予測業務以降の、以下のような業務を考えます(図表4-2)。
1)需要を予測(受注)して
2)生産計画を立て、
3)必要な資材の所要量に展開して、
4)素材や加工する部品を調達・内作を指示し、
5)生産指示計画に従って部品・製品を供給し、
6)加工・組み立てて、良品を完成させて、
7)指定の日時・場所に納品する
8)進捗を管理し、生産活動を最適化・効率化するよう問題を解決する。
このプロセスを遂行する部門として、
①販売部門とともに需要予測を担当する: 需要予測部門
②生産計画を立て、資材所要量に展開し製造指示をする: 生産計画部門
③生産進捗管理と生産統制・納期管理・在庫管理を行う: 生産統制部門
④ QCD を維持するための業務改善を行う:生産管理部門
⑤出荷・納品物流を行う: 出荷管理部門
などがあります(図表4-3)。
組織編成は事業や製品により異なりますが、業務の内容としては上記のような要素をそれぞれの組織が連携しながら処理しています。
以下、部門ごとにこれからの課題への対応法を見てみよう。