生産管理をめぐる課題
3) 在庫は敵か/ 味方か
生産プロセスの中で、在庫がどのような役割を果たしているのか、それを見極めながら、可能な限り削減する…ということが本来の目標であるはずですが、現実は、在庫削減のしわ寄せが現場でまざまな問題になっています。
在庫には、企業の体質を悪くする敵であると同時に、経営を助ける味方でもあります。
それを見極めて、自社に合ったシステムを築くことが大切です。
本来の生産管理部門のもっとも重要な業務は、生産計画を立案し、それを実施することにありながら、その変更に対応することがメイン業務とさえなってしまっているのが実情です。
チェスと違って、日本の将棋は取った敵のコマを味方として生かします。
在庫は敵というだけでなく、味方にする方法はないのでしょうか?
②生産管理をめぐる課題
生産現場に起こっている問題は、一見、なんの脈絡なく発生しているようですが、よく見てみると、根は、生産計画変更に関するものと、計画変更の結果、生じていることが大半です。
こうした生産管理の問題は、調達- 生産の場が複数で国際的になり、調達から納品までのプロセス全体が見えにくくなっていることもまた根にあります。
また、サプライチェーンを複雑化していることの結果、生産管理専門人材の育成が難しいなども課題となって、生産現場に押し寄せています。
こうした生産管理の課題を以下のような問題でみてみましょう。
1) 生産計画の変更が多い
2) 生産現場が対応に追われる
3) 国際化で調達が複雑化している
4) 生産管理人材の育成が難しい