さまざまな生産方式
2 さまざまな生産方式
①受注生産か/見込み生産か
基本的には、生産計画が、自主的に計画を決められるか、あるいはオーダーを受けて生産計画を設定するのか、生産計画の根拠によって、自主的に設定する見込み生産と、オーダーを受けて決まる受注生産の2 つのタイプがあります。
▶受注生産と見込み生産
1) 自主的に設定する見込み生産
2) 受注した数量・納期で設定する受注生産
見込み生産と受注生産は、計画づくりの段階で大きく影響しますが、生産工程になってしまえば見分けはつきません。
どちらも、生産計画量によって、製造工程が編成されることになります。
②生産する際の流し方
さらに、生産する際の流し方で、1 個ずつ生産する個別生産、ある程度の個数をまとめて生産するロット生産、連続的に流して生産する連続生産、があります。
▶生産する際の流し方
1) 1 個ずつ生産していく個別生産
2) ある程度の個数をまとめて生産するロット生産
3) 連続的に生産する連続生産(流れ生産)
③生産・加工する作業の形態
生産工程はまた、生産・加工する形態で区分することがあります。
単一の部品を加工する部品加工工程、加工された部品を組み付ける組立工程、化学薬品など主として流体や粉体を扱う装置工程などです。
装置工業の場合、作業者が行うのは、設備の運転・監視業務が中心ですが、近年は、設備の自動化が進んで、加工工程、組立工程でも、作業者が行う作業は、部品や材料の供給や搬出、設備の調整・点検、監視作業などが中心になりつつあります。
▶生産・加工する作業の形態
1) 単一の部品などを加工する部品加工工程
2) 加工された部品を組み立てる組立工程
3) 流体など化学品を製造する装置工程
④生産量から見た生産方式
生産工程のあり方は、生産量によっても大きく変わります。
一般には、単一の製品、品種を大量に生産する大量生産と、多くの品種を生産する多品種生産の2 つがあり、この間にさまざまなバリエーションがあります。
一般に生産する際には、ほとんどの工場が、大量生産と、多品種生産、の両方を行っており、多品種大量から中品種中量生産、少品種少量生産までをいかに効率的に組み合わせて行うかが、生産管理の課題になっています。
▶生産量からみた生産方式
1) 決まった品種をたくさんつくる大量生産
2) 多くの品種を作る多品種生産
それぞれ管理の方式も異なるために、いかに最適な組み合わせを行い、生産を停滞なくスムーズに行うかが生産管理部門の重要な課題になります。