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「TEZUKA2020」プロジェクト
―ヒトとAIが協創する未来を垣間見る―

- 「TEZUKA2020」プロジェクトの概要
- プロジェクト遂行上の困難とそれをいかに克服したか
- 発想支援としての「TEZUKA2020」と、未来におけるヒトとAIの協創のかたち
人工知能技術の新たな適用先として芸術の創作が注目されており、絵画、音楽、文学などの分野で研究例がある。研究成果である計算機の「作品」の中には、オークションハウスにて高額で取引されたり、著名な美術館に展示されるような作品も現れている。こうした流れの中の一つの方向性として、すでにこの世に亡い芸術家の作風を機械学習し、その芸術家を彷彿とさせる作品の生成を試みるものがある。話題になったプロジェクトとしては、レンブラントや美空ひばりの例がある。現代日本を代表する芸術であるマンガにおいても、先頃手塚治虫の「新作」を生成しようとするプロジェクト「TEZUKA2020」が実施され、話題を呼んだ。
本講演では、同プロジェクトの概要を述べるとともに、プロジェクト遂行上で遭遇した困難とその解決に至る道筋について述べる。また、「TEZUKA2020」を芸術創作におけるAIによる発想支援の一例と考え、ヒトとAIの間でどのような役割分担が行われたかを分析することから、未来における両者の協創のかたちを展望する。
セッションスケジュール(予定)
講師紹介 2分
講演 50分
質疑応答 15分
予備、まとめ 3分
トータル 70分
「世界新記憶」をキーワードに、新しい一歩を踏み出したキオクシア。
データを蓄積するだけの"記録"から、未来に向かって新しい価値をもたらす"記憶"にフォーカスし、取り組まれたプロジェクトのひとつが「TEZUKA2020」です。
手塚作品の記憶とAIがコラボレーションし、新たな作品が生まれました。
「AIは人の仕事を奪う」などと言われていますが、同プロジェクトでは「AIが人の発想を支援する」という、まさに手塚作品のような「AIと人との共存」が示されました。
しかし、作品に仕上げるまでには多くの困難がありました。
多くのデータがあるだけでもダメ…、どのような学習をAIにさせていけばいいのだろう?人が関わる部分はどこ?
TEZUKA2020プロジェクトを通して、AIの可能性、AIと人との未来についてお話いただきます。

デジタルプロセスイノベーションセンター 技監
折原 良平 氏
1988年筑波大学大学院工学院研究科電子・情報工学専攻博士前期課程修了。同年、(株)東芝入社。2019年東芝メモリ(現キオクシア)(株)入社。現在、同社デジタルプロセスイノベーションセンター技監。1993-95年University of Toronto,Department of Industrial Engineering客員研究員。2010年より電気通信大学客員教授。発想支援技術、類推、機械学習、データ・テキストマイニングの研究に従事。2009年度人工知能学会論文賞、2010年度人工知能学会功労賞、2012年度情報処理学会活動賞、2016年度人工知能学会現場イノベーション賞金賞受賞。2015年度情報処理学会フェロー。2017-19年人工知能学会副会長。博士(工学)。
海外プラント建設工事における安全管理とVRを使った安全教育

品質・安全・環境部 部長代行、コーポレートHSEマネージャー
杉本 亨 氏
「DXを通じた企業改革と価値創造」
フェロー
岩野 和生 氏