これからの生産技術者の役割【第2部】2. 生産拠点戦略(4)
4 BRICsとVISTA政策
BRICsは、従来はコスト戦略の拠点としての位置づけであったが、GDPで年率10%前後の成長を続けた結果、経済力も上がり、消費が活発になりつつある。今後は、現地の需要と購買力に見合ったコストを実現する先行技術開発が必要である。インドのスモールカーの価格は2000~3000ドルといわれているが、完全現地化のコスト目標になりうるであろう。
品質という観点で例にあげられるのがベトナムで、国民性は比較的日本人に似ており、器用で標準を守り、品質を作り込むレベルが高いといわれている。2007年にWTOに加盟。中国の華南地区からもベトナムヘのアクセスがよく、生産拠点をおく中国企業も多い。中国生産のリスク分散のための、「Chinaプラス1戦略」の旗頭にくる国として期待されている。ハノイとホーチミンには有名な工科大学があり、数学運用能力も高い。