これからの生産技術者の役割【第2部】1. グローバル生産企画(1)
1 世界最適地生産と生産技術の位置づけ
開発拠点、生産拠点、消費拠点の情報・ロジスティックの位置づけをグローバルで考えることをグローバル生産企画と定義する。
世界3極(アジア、北米、欧州)とBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)の人口を合わせると世界人口65億の8割強を占める。この巨大消費地に適切な商品構成をタイムリーに企画・開発し、上市することが重要である。
消費拠点を軸に考えると商品開発・生産が同じ場所で行われれば理想的であり、 生産技術拠点も、開発拠点との連携で同じ場所にあることが理想である。ただし、すべてを配置する必要はない。コア技術とリソースが存在する拠点に開発拠点を置くのは1つの考え方で、日本の製造業は、日本国内で研究開発から生産技術、生産までの一貫したノウハウを開発し、それを世界に移行するという手法をとってきた。国内外でグローバル標準が整備されていれば、同時立上げも可能である。
それ以外は、それぞれの拠点で得意な商品開発、生産技術開発を行うのがよく、白物家電業界では、消費地での商品企画・開発が多くなりつつある。