これからの生産技術者の役割【第1部】3.
これからの生産技術の役割(3)
3 開発との連携強化
品質をすばやく作り込むために生産技術の先行度合いが問われる。製品の構造・レイアウトを決める段階から生産技術が加わり、開発側に提案と要求をし、生産技術の課題を検討しながら構造と同時にものづくりの方針を決める過程が大切である。構造検討では、どこまでモジュール化・ユニット化するのか、ハーネスや配線・配管の引回し経路とモジュールの区切り方、そのモジュール・ユニットをどの工程で作るかをおよそ概観し、このときの作業性もおおまかに検討しておく必要がある。
生産技術部門には、製品開発や技術の方向を検討しながら、中・長期をにらんだ生産技術開発が求められる。設備の世界は5~10年単位のレンジで、技術の方向を俯瞰しながら設備開発・要素技術開発をする必要がある。設備投資には莫大な費用がかかる場合も多いので、経営側としては、前章で論じた生産戦略との関連でものづくり投資を検討する必要がある。