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ものづくり 日本の心

これからの日本のものづくりを見据えるために、過去の出来事やその成り立ちに関する情報を提供するコラム。
発想を変えたい時やちょっとした仕事の合間にご覧ください。

235 中世の武家屋敷・彦部家住宅と旧飯塚織物工場

市内から足利に向かう国道50号線の広沢町交番の角を入った奥にある中世の武家屋敷がそのままのかたちで残る彦部家住宅。

同家の祖は、第40代天武天皇(671-688年)の長男で壬申の乱の英雄・高市親王。現当主は49代目に当たる。1560 (永禄3) 年に、関東に下向した関白近衛前嗣親子に従って桐生入りし、以来ここに住み続けて、現在も生活の場となっていることで保存されてきたといってもいい。当地で17代目を数える。

彦部家屋敷は、山麓に位置して土塁に囲まれた典型的な中世の武家屋敷の形態をしている。広さ20,600平方メートルの敷地に、主屋、冬休み(隠居屋)、長屋門、文庫蔵、穀蔵などを配置し、西南には池泉回遊式の室町風庭園がある。

主屋は17世紀前半に作られた入母屋造り茅葺きで、室町時代の庭園が残る。邸内の施設などはイベントなどにも貸し出しされている。

関東地方で最古といってもいい古民家で中世の豪族の屋敷構えを伝える有数の建築物として県指定史跡になっている。

同家は、江戸時代の後期から織物業を営み、近年まで事業を続けて来たために、建物や古文書が数多く残されている。

なかでも、将軍足利義輝の侍女・小侍從から受けた絹織物の注文書「仁田山紬注文書」(1548 (天文17) 年6月)などは、すでに当時、桐生産の絹織物が京でも珍重されていたことを示す資料として貴重である。

46代当主が「彦部織物」として織物業を復活し、大正時代には、事務所の他に5連のノコギリ屋根工場を建設。人絹交織の「文化帯地」を手掛けた。

戦時中に工場は解体され、戦後に新工場を復活するが、1984年に操業を停止。邸内には1913年の従業員宿舎などが残る。

1995-2000年に環境保全工事で整備されて現在の姿になる。

群馬県指定史跡で、国指定重要文化財になっている。開館日:土日祝、10:00-16:00。


彦部家のどっしりと構えた長屋門。400年の歴史を持つ中世の屋敷がそのまま現在に伝わっている。


週末に公開されているが、あくまでも個人の私邸である。住みながら維持するのは大変な努力がいる。其れでも公開を続けていることに、感謝するしかない。

梶文彦 写真

梶文彦氏執筆による、コラム「ものづくり 日本の心」です。

梶氏は、長い期間にわたりものづくり企業の国内外でのコンサルティングに携わり、日本製造業を応援しています。

写真撮影:谷口弘幸


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