調達セッションコーディネータインタビューその1|サプライチェーンマネジメントに関するセッションの感想は?
2015ものづくり総合大会の調達セッションコーディネータ 日本能率協会コンサルティング シニア・コンサルタントの加賀美行彦氏にお話を伺いました。日本能率協会の成冨一仁がインタビューします。(以下敬称略)
サプライチェーンマネジメントに関するセッションの感想は?

成富
2015ものづくり総合大会の振り返りをお聞きしたいと思います。
サプライチェーンマネジメントと開発購買という2つのセッションテーマにて各社に講演いただきました。
まず、サプライチェーンマネジメントのセッションから感想をお聞かせください。
加賀美
今回のサプライチェーンの領域は、講演企業がみなさん違うテーマで話していました。
ただ、どの会社も非常に長くサプライチェーンに取り組んでいます。
個々の事例発表はやはり素晴らしかったですね。
サプライチェーンに限らず、様々な革新的な活動を進めていくための成功の要因が各社から聴けたと感じました。
トヨタ自動車さんはBCPの話でした。
花王さんはどちらかというと製品の供給側の話が中心で、調達分野というくくりの中では調達の色が比較的薄かった印象を持っています。
日本通運さんは物流の話です。
ボーイングさんはサプライチェーンの個々の連携について語っていただきました。
調達部門でサプライチェーンマネジメントをやっていないとはいいませんが、日系企業は比較的、サプライチェーンマネジメントを調達と別部門で担当していて、棲み分けしているように見えます。
今後の課題は調達とサプライチェーンマネジメントが別働隊になっていることでしょう。
企業の業績に貢献することを考えたなら、本当にずっと分けたままでいいのかと疑問に思います。
分けたままだと、それぞれの取り組みが小粒になってしまいますよね。
だから、サプライチェーンマネジメントと調達を統合していくべきなのだという点では、意味のある大会の構成だったと感じています。
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