新誠一氏インタビューその4
2014 ものづくり総合大会(2014年2月19日~21日)にあたり行った、開催前インタビューです。
消費者目線をもつべきは誰か?
新
一番は経営者ですよね。
ご承知のとおり、例えば自動車会社といってもトヨタ、日産、ホンダ、スズキみんなそれぞれ違いがあります。例えば、サラリーマン社長さんだと、どうしても目先の利益を追いかけがちです。一方、オーナー社長さんだと、もっと先をみた投資ができるかもしれない。
他の業界を見てみても、やっぱり10年先をみた投資をしている会社は多くないですよね。
安部
将来的な投資をしたとして、投入時期については、顧客理解が必要なわけですよね?
顧客理解の部分は、商品開発部門が、経営者と一緒にやるんでしょうか?
新
そうですね。
例えば、日産自動車さんは、エコカー減税への対応が早かった。
中国で見た目が豪華な車が人気だとわかったら、すぐに対応します。
商品化も大切ですが、経営判断の影響が大きい。
安部
意思決定が早いってことですね。
新
そうそう。
経営がコミットメントして責任をとることを宣言し、早い対応ができる状態になっている。
安部
リスクもとれる?
新
はい。
電気自動車など、まだ利益を出すのがとても難しい段階なのに、既に販売している。
フーガにはリチウムイオン電池を搭載していますが、例えばトヨタのプリウスにリチウムイオン電池をのせたら、年間100万台が必要になる。
それは、どこで生産するのでしょう?
調達してこなきゃいけないわけですからね。
20世紀は、わりと護送船団方式で、みんな横並びでやってきましたよね。
21世紀は、やっぱりそれぞれ戦略がないと、同じ業界でも勝ち組と負け組ができるでしょう。
先般、航空業界で勝ち組と負け組みができましたね。
航空業界全体が不況っていうわけじゃなく、業界の中で勝ち組と負け組がでてくる熾烈な競争になってくるということです。
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