【講演者インタビュー】2月15日 トヨタ自動車 高橋氏~その3~
2019ものづくり総合大会にてご講演いただく、トヨタ自動車 グローバル生産推進センター 主査 高橋智和氏に、日本能率協会の成富がお話をお伺いしました。
(以下敬称略)
トヨタの仕組みや文化を世界に広げるとは?
成富
自社の文化をいかに世界に広げていくか、についてお聞かせください。
高橋
トヨタ自動車は全世界で年間約900万台の車を生産しています。
このうち日本国内が約3分の1強、残り3分の2弱が海外です。
だから日本が芯となり、海外の仲間といかに切磋琢磨できるか、大きな課題になっていると思います。
「世界のみなさん頑張りましょう」と呼びかけるだけでは引っ張る力にはなりません。
日本のトヨタとしてはお客様の笑顔のためにもっとよいクルマづくりを今後もリードしていかなければならないと考えています。
そのために逆に海外からも学び取る謙虚さや素直さも絶対に忘れてはいけません。現地現物で人づくりをする、その為に技能の伝承を共にシェアしていくことが非常に重要です。
ポイントは国内で私どもが取り組んでいることを世界とシェアし、国内工場、海外工場のコア人財、トレーナーなど現場を支える人財を日本と各海外工場とで一緒に育てていくことです。
そのためには日本のものづくりが先ずしっかりしなければなりません。
「教え・教えられる」 めんどう見を日々徹底すること、また時々刻々で現場の問題点や困りごとを現地現物で確認し、絶えず改善し続ける中で、現場コア人材をOJTで育成すること。どの現場にもこの同じ人財育成基盤を整えていくことだと思います。
もちろん国が違えば言語や文化、ものの見方が異なってきますが、技能教育に対する思い・志を共にし 海外の仲間と一緒に試行錯誤しながら取り組んでいます。
皆さんからも多く学びたいと考えています。
今回の講演を是非、そういう機会にできたらと考えています。
成富
ありがとうございます。