【講演者インタビュー】 2月22日 アーレスティ 大出氏~その2
2018ものづくり総合大会にてご講演いただく、アーレスティ 技術部 技術開発2課 課長 大出 克洋氏に、日本能率協会の小高がお話をお伺いしました。
(以下敬称略)
ものづくりは、「お客様の安心や喜びに結びついてこそ」
小高
ところで、この「X線レス」を言い出したのはどなたですか?
御社の経営層でしょうか、それとも現場ですか?
大出
実はお客様からなのです。
従前からNI製法の品質の良さをご理解いただいていました。
「これだけの品質なら、全量検査でなくても大丈夫でしょう」と。
小高
御社の品質が認めれられて、技術者冥利に尽きますね。
大出
そうですね。
それからは、製造現場や後工程を含めたプロジェクトチームが立ち上がりました。
小高
製造現場からの抵抗はありませんでしたか?
大出
抵抗はありませんでしたが、協力をお願いするなかで、「こんなことまでするのか」という声はありました。
以前から、「自分たちの製品は、人命を支える製品だ」という自負が現場にありました。
また、「重要保安部品とは」「品質とは」など、教育にも力を入れていたことから、「良いものを作る」苦労には賛同してくれました。
小高
この仕組みにする上で、多くの苦労があったと思いますが、なかでも「これは」というものはありますか?
大出
鋳造では、鋳巣のでき方に「引ケ巣」と「ガス巣」があります。
前者は、スクイズ工法の中でコントロールできます。
一方、後者は、NI製法ではほぼ出ない、といえますが、ぞれでもゼロではない。
これをゼロにするために、現場に多くの工夫をしてもらいました。
小高
このあたりの苦労を、ぜひお聞かせいただければと思います。
最後に、大出さんにとって「ものづくり」とは何でしょうか。
大出
お客様の安心や喜びに結びついてこそ。
やはり、製品が認められることが重要だと思います。
小高
なるほど。
本日はありがとうございました。