調達セッションコーディネータインタビューその4|調達の原価を抑える以外の役割とは?
2016ものづくり総合大会の調達セッションコーディネータ 日本能率協会コンサルティング シニア・コンサルタントの加賀美行彦氏にお話を伺いました。(以下敬称略)
調達の原価を抑える以外の役割とは?

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C5、C6セッションですと、情報セキュリティやノンプロ関係、直接契約購買になると、業種や業界によって、値段や品質、輸入するかどうかが個々に違うと思っていました。
しかし、特にノンプロ関係、いわゆる間接的な部分は、各社に共通していえることであり、共通項を多く持っているのではないかと感じました。
今日のお話の中で、特に印象に残った部分をもう1度話していただけますか。
加賀美
日立と富士ゼロックスはもともと直接材について相当、きちんとやってきている企業ですが、富士ゼロックスはその取り組みを間接材でもやっているところだと思います。
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直接材の取組みを進められている企業は少なくないのでしょうか。
加賀美
直接材は一元化できている企業が多いと思います。
国内に限れば、集中購買を進める例も多いですから、多くの企業が一元化しています。
拠点単位ならシステムを入れているのが当たり前になっていますが、グローバルに見ると、各拠点のシステム自体がバラバラというケースが多いので、できていない企業が多くなります。
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調達の仕事は、会社のコストを抑えていかに利益に貢献していくかという部分と、企業ブランドにも踏み込んでいることに大変驚きました。
調達の方はコストを抑えて利益に貢献するだけでなく、情報セキュリティや企業価値の向上のためどうしたらいいのかも考えなければならないのですね。
加賀美
そうですね。
今日のメッセージはそういう趣旨のものだったと思います。
調達がいかに会社の競争力強化や業績の向上に貢献できるかを示していました。
単に製品の原価を抑えるだけではないというところが、発信されたメッセージではないでしょうか。
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ありがとうございました。
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