特別企画セッションコーディネータインタビューその3|ITの進化で日本人の強みは失われるのか?
2016ものづくり総合大会の特別企画セッションコーディネータ 日本能率協会コンサルティング シニア・コンサルタントの石山真実氏にお話を伺いました。(以下敬称略)
ITの進化で日本人の強みは失われるのか?
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石山さんのコメントに、ツールを使って効率化すると、ヒューマンエラーの防止に効果がある一方、人が育ちにくくなるという部分がありました。
ITの進化に合わせ、人材育成のあり方も変化するのでしょうか。
育てるべき人もどんどん変わってくるようにも思えたのですが。
石山
やはり難しい課題だとは思いますね。
どんな人でも、生産ができるという状況が生まれてきました。
そうすると人の能力はどんどん落ちていきます。
そこをどう考えるかが大きな課題となりそうです。
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大きな課題かもしれないですね。
石山
一生懸命頑張る、嘘をつかない、物事を深く考える、これらは日本人の強みとされてきたことです。
この点の素晴らしさを中国や東南アジアの人たちは高く評価し、メイドインジャパンの製品を買い求めてきました。
これはオムロンもいっていましたが、ITがどんどん進化していけば、嘘つきであろうと物事を浅くしか考えていなくても、誰でも規格通りに生産できるようになります。
そうすると、日本人の強みやメイドインジャパンの高い評価はどこへ行くのだろうと思います。
結果を出すのは作り手の能力の高さではなく、作り方によるものになるわけですからね。
オムロンも日本人の強みを生かさなければいけないとしながらも、答えはまだ難しい課題という感じでした。
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ありがとうございました。
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