富士ゼロックスインタビューその1| 富士ゼロックスの言行一致とは?
2017ものづくり総合大会企画委員 富士ゼロックス 生産本部 プロフェッショナルアドバイザー部の清水目勉氏にお話を伺いました。日本能率協会の平井希実がインタビューします。(以下敬称略)
富士ゼロックスの言行一致とは?

平井
よろしくお願いいたします。
清水目
よろしくお願いいたします。
平井
まず初めに、こちらは前回のインタビューをまとめたものになります。
前回、2014年にインタビューをお受けいただいた際にどのようなお話をされていたのかな?と思い、まとめさせていただきました。
清水目
生産、開発、調達と分野別に開催されていた各大会が「ものづくり総合大会」に統合されたなかで、生産側の仕事をしていた私ですが、サプライチェーンを含めて、ものづくりにおける重要な要素である調達領域の企画を担当させていただき、サプライチェーン全体でのものづくりに対して思いを恥ずかしながらも語ったと記憶しています。
平井
ありがとうございます。
前回のインタビュー時のご所属はプロセスイノベーション部(以下、PI部)でした。
今とは部署名が変わられているのですけれども、異動されたということでしょうか。
清水目
私の所属している組織がPA部として独立したのです。
当社が従来の複写機とかプリンターのドキュメントを対象としたビジネスに加え、ソリューションを柱としていく中で、「言行一致」が重要なキーワードとして位置づけてられています。
社内の問題や課題を解決するため、色々な改善や改革を行っており、それに自社商材を活用して、その商材そのものをもっと良いものすることも大事なことですが、課題解決をした経験や事例を価値あるものとしてお客様へご提供すること、改善・改革を通して社内の体質を強くすること、そういう活動を通して問題意識だとか課題形成力、社員のそういった能力を養うことを狙いとして全社に展開されており、当社の会長である山本は、一石三鳥だと話しています。
そういったなかで、私が所属しているPA部は、営業機能に対する開発生産の窓口となって、製販連携でお客様へ言行一致をする役割を担っています。2014年のPI部にいた際も考え方に違いはありませんでしたが、より明確に本格的にやるぞということで、2014年の7月にその機能が独立した組織になりました。
私たちが開発生産側にいる理由は、単に営業支援をするだけではなく、この活動を通して、お客様の課題やニーズに対する感度をあげることや、あるいは自社を振り返ってみた時に、同じ課題がある等の気づきを得て、社内改善に繋げる、つまり還流させることによって、ものづくりを更に強くするためです。
組織立上げをリードされた当時の専務、現顧問の藤原には、グルグル回すような仕事をしろと、都度都度、激励されましたよ。ですので、この活動は私のいる部門だけがやるのではなく、開発生産機能全体で取り組み、うねりを起こすことだと思っています。
とは言っても、お客様は製造業に限ったわけではないのですが、当社もメーカーである以上、私としては製造業のお客様に対する価値提供に拘りを持ちたいと思っています。
製造の現場には、作業の指示書やレシピ、製造記録など、いろいろなものがまだまだ紙で存在していて簡単に活用できない情報や、活用しきれていない情報があると思います。
そうしたものを、もっとうまく使うことによって、お客様の、あるいは自社の向上も含めてなんですけれども、もっともっとものづくりを進化させることをやっていきたいですね。
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