開発セッションコーディネータインタビューその7|プラットフォーム統合のメリットとは?
2015ものづくり総合大会の開発セッションコーディネータ 日本能率協会コンサルティング シニア・コンサルタントの野元伸一郎氏にお話を伺いました。日本能率協会の安部武一郎がインタビューします。(以下敬称略)
プラットフォーム統合のメリットとは?

安部
マツダさんの講演について、感想をおうかがいできないでしょうか。
野元
自動車の商品開発を考えるときに、1つキーになるのはプラットフォームという考え方だと思います。
例えば、トヨタ自動車さんの場合、複数の車種をプラットフォーム化して、それを工場単位で生産しやすくするというかたちを取っています。日産自動車さんの場合、トヨタ自動車さんよりもきめ細かいプラットフォームを作って、ルノーと協業化して、規模を出すプラットフォーム戦略を取っていると思います。
しかし、マツダさんの面白いところは、トヨタ自動車さんや日産自動車さんほど規模のメリットがないため、もっと複数の車種をいかにプラットフォーム統合するかというところに着目し、技術や機能を徹底的に磨くところに着目した点だと思います。
さらにデザインも、車種間を超えて、思想が一本通っているというのが、マツダさんのブランド価値向上につながっています。
デザインのもとになるモックアップを持ち、それを見ながら各車種を開発し、思想を一本通すというところは興味深かったと思います。
さらにプラットフォーム統合も実現するためには、最後は人につながっていきます。
エキスパートの人たちは、技術開発にこだわりを持って大規模な企業とは違った、いい技術のつくり出し方をしているのという気がします。
そのような意味で、クリーンディーゼルへのこだわりなども、非常に興味深かったですね。
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