開発セッションコーディネータインタビューその4|経済産業省の取り組みとは?
2015ものづくり総合大会の開発セッションコーディネータ 日本能率協会コンサルティング シニア・コンサルタントの野元伸一郎氏にお話を伺いました。日本能率協会の安部武一郎がインタビューします。(以下敬称略)
経済産業省の取り組みとは?

安部
企業間の連携を国レベルに広げていったときに、音頭をとるのが経済産業省になってくると思います。
インダストリー4.0の場合は、ドイツを中心にしてヨーロッパの動きが盛んになってきていますよね。
野元
まず、ドイツと日本の産業構造が、大きく違うというところを踏まえて、考えていかなくてはいけないと思います。
ドイツというのは、インダストリー4.0の戦略などを考えるのは、産官学の学が、主導をとっています。
大学がシンクタンクとなって、官と企業の事業戦略を考えるのです。
そのときに、産の自動車メーカー、もしくはSAPなどと、どのように連携していくかというと、ドイツの自動車メーカーには、フォルクスワーゲン、アウディ、ポルシェ、ベンツなどの企業がありますが実は、裏ではつながっているというのも、日本との大きな違いです。
インダストリー4.0を進めていくうえで、ドイツは非常にやりやすい環境にありますが、日本の場合は、各社がそれぞれ頑張っていて、さらに学と産がつながっているかというと、必ずしもそうではないのが現状です。
学と一緒にいかにオープンイノベーションをするかというところが、これからの産官学のプロジェクトマネジメントの課題ですので、改めて、ドイツのやり方を学びながら、日本流の産官学の連携の仕方というのを、今後模索していく必要があると感じました。
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