日産自動車 取締役副社長 松元史明氏インタビュー2|日本のものづくりの強みとは何か?
2015ものづくり総合大会のオープニングセッション講演者 日産自動車 取締役副社長 松元史明氏にお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
日本のものづくりの強みとは何か?

日産自動車 松元史明氏
ーーー
2016ものづくり総合大会への期待をお聞かせいただけますでしょうか。
松元
ドイツがIndustrie4.0の取組みを進めていますね。
一方、日本のものづくりは、これからどうしていくのか、どうやって強くしていくのか、といった課題に対して成功した事例や失敗した事例をものづくり総合大会の場で紹介できればよいと思います。
ものづくり総合大会の趣旨の所には、近いことが書かれていると思いますが、改めて重要な事だと感じています。
ーーー
日本のものづくりは技術力と「ワビ、サビ」や「おもてなし」の文化を持っていることに強みがあると思います。
松元
業界によっては文化的な強みが広がってきていますよね。
おもてなしの文化は競争に勝っていく上で、ひとつの資産だと思います。
例えば、車でいうと品質の質感について昔は日本車がダントツだったのです。
今はその差がどんどんなくなってきていると思います。
新先生(企画委員長)
ドイツ勢がきていますよね。
松元
ドイツもそうですが韓国も随分良くなってきていると感じています。
優位性がなんなのかというところをきちんと見極める必要があると思います。
それはグローバルに展開して、海外で競合すると実感することです。
新先生
道路事情などの環境が違いますからね。
松元
そうなのです。
ほんとうに環境が違うから、優位性どこにあるのかが分かりにくいのです。
一方で個別の環境に対応して種類を増やすごとにコストや開発費は上がります。
コスト競争力も必要になってくるので、共通化と地域特性とのバランスを取ることが重要だと思います。
ーーー
今日は本当にありがとうございました。
2016ものづくり総合大会の日産自動車の講演はこちら↓
2016年2月17日(水)オープニングセッション
- JMAものづくり貢献賞
- 日産自動車
元副会長 高橋 忠生 - 「マネジメント改革とものづくり
~日産自動車を例にして~」
◆ JMAものづくり貢献賞とは
長年にわたり、ものづくりの改革・改善分野において、自社はもとより産業界の発展に大きく貢献され、かつ日本能率協会の同分野における活動への貢献が顕著に認められる企業人(個人)を選定し、「ものづくり総合大会」において表彰することにより、その労に報いるとともに、その功績を産業界に広く紹介するものです。
2016年2月18日(木)10:00~16:30
〜2/2 page〜
- サブコンテンツ