三菱電機 インタビューその5|技術の育成・強化・伝承とは?
2015ものづくり総合大会の参加者 三菱電機株式会社 人材開発センターものづくり教室 教室長 織田昌雄氏にお話を伺いました。日本能率協会の成富一仁がインタビューします。(以下敬称略)
技術の育成・強化・伝承とは?

成富
発表を終えて、その後の活動はどのようなことをしていますか。
織田
生産技術センターにいたときも、技術者の教育には携りました。
そのころから「技術の育成・強化・伝承」というふうに言っていたのですが、そこが1つのキーワードになってきました。
技能系の人材育成に置きかえてみたのです。
「育成」は新人の生産基幹研修生に何を与えるかということです。
「強化」は全社技能競技大会に相当するところまで技能を磨くこと。
そして、「伝承」は監督者が技能を伝承し、次の世代へ伝えるということです。
教育や育成について体系的にいえるようになると、自分のやっている仕事も分かりやすく噛み砕いて説明できます。
私が好きな言葉に能など伝統芸の「守破離」というのがあります。
面白いことに、このキーワードに合致するのです。
育成というのは、しっかりルールを守らせることです。
三菱電機としてやるべきことを、新人はしっかり守って勉強するよう持っていくことが肝心です。
破る、強化するというのは、自分の殻を破る、自分をワンステップ上に上げる、壁を越える、乗り越えるという意味だと思います。
離れるというのは、能の本来の意味とは違うかもしれませんが、一歩離れたところから全体を見るとか、人に教え伝えるということが関係してくるのではないでしょうか。
講演のおかげで様々な話もできるようになりました。
今後はこのような話もさせていただけたらと思っています。
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