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ものづくり 日本の心

これからの日本のものづくりを見据えるために、過去の出来事やその成り立ちに関する情報を提供するコラム。
発想を変えたい時やちょっとした仕事の合間にご覧ください。

横須賀製鉄所――造船王国・日本の源流

4.横須賀造船所――140年間現役で稼働する石造りドック
029>横須賀鎮守府――威風堂々とした海軍の奥ノ院

米海軍横須賀基地のゲートを入ると、ドックの手前の右に高台があるが、その高台の上にあるのが、大日本帝国海軍鎮守府の本庁舎と横須賀海軍艦船部の建物だ。
横須賀造船所は、明治5(1872)年以降、海軍の配置になり、明治17(1884)年には横須賀鎮守府の直轄になり、同22(1889)年鎮守府造船廠になった。鎮守府とは、大日本帝国海軍の艦隊の地方を統括する機関で、横須賀のほかに、佐世保、呉、舞鶴の各鎮守府があり、横須賀鎮守府は最初に設定された最大の鎮守府だった。
明治23(1890)年に初代の本庁舎が建設されたが、関東大震災で全壊したため、大正15(1926)年に建設されたのが現在の本庁舎である。鉄骨造りの三階建て総建坪675坪、柔構造を基本とした耐震設計で、防火対策も取られている当時としては近代的な建物だった。海軍所属の真島健三郎の設計で、持論の壁を軽くするという耐震構造を実践している貴重な事例だ。
ここの司令長官は大将か中将クラスが務めた。当時、東洋一の軍港と言われた横須賀港をもつ最大の鎮守府にふさわしく、シンプルだがどっしりした建物で、若手などは、近づくだけで震え上がったのではないか。現在は、米海軍司令部が本部として使用されている。
隣に旧横須賀鎮守府会議所・横須賀海軍艦船部の建物がある。こちらは昭和9(1934)年に建てられた鉄骨造り二階建て。外壁は小豆色の煉瓦タイル張りで、建物前面の中央部には大きな柱形が白で立ち上がっている。建物上部には三角破風があり、1階が執務室、2階が会議室・ホールになっている。現在は米海軍の第七艦隊の司令部として利用されている。

旧横須賀鎮守府。外壁は鉄骨に鉄網セメント吹付の上に小豆色のタイル貼り、内壁は鉄網モルタルと漆喰塗り。

鎮守府建物のエントランス。二階への階段が存在感がある。

1階のオフィス廊下。ドアの両側や天井などに細かな装飾が施されているのがわかる。

入り口には海軍の組織図がある。

旧横須賀鎮守府会議所・横須賀海軍艦船部の建物。2階建てだが、2階が天井の高いホールになっているので、4階建てくらいの高さがある。建物に入らずに外から2階ホールに行けるようになっている。

入り口に小栗上野介とヴェルニーに敬意を表して写真が掲示されている。

入り口に、旧大日本帝国海軍の鎮守府の司令長官などの写真が掲示されている。

横須賀鎮守府会議所の2階ホール。すっきりした鉄骨組の機能的な美しさがある。着任式など催し物や集会に利用されているようだ。

梶文彦 写真

梶文彦氏執筆による、コラム「ものづくり 日本の心」です。

梶氏は、長い期間にわたりものづくり企業の国内外でのコンサルティングに携わり、日本製造業を応援しています。

写真撮影:谷口弘幸


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