新誠一氏インタビューその4|これからの時代の在り方を変える「プロシューマ」とは?
2015ものづくり総合大会の企画委員長 電気通信大学の新誠一氏を訪問しました。日本能率協会の成冨一仁がインタビューします。(以下敬称略)
これからの時代の在り方を変える「プロシューマ」とは?
成富
これからのものづくりの先を読むキーワードはありますでしょうか?
新
ものづくり総合大会は従来からの生産領域の講演だけではなく、開発や購買・調達の領域についても内容を広げています。
これは過渡期だと思うのです。
そこでアルビン・トフラーの言葉をかりて「プロシューマ」をキーワードとして挙げさせていただきたいと思います。
ものづくりがプロの手から離れて消費者、いわゆる我々がアマチュアと呼んでいる人達に移りはじめているのですね。
去年のデトロイトショーでも3Dプリンターで車を作るという発表と展示がありました。
電気自動車でしたのでモーターと電池と外板を3Dプリンターで作っちゃうわけですね、そうすると好みの車が自分でオーダーして作れてしまう。
しかも高い特注クラスの価格ではなくて、100万円クラスで手に入るという時代をむかえて、しかも飽きたら自分で形が変えられる。
成富
すごいですね。
新
はい。
そうすると、もしかしたら工場が無くなるかもしれない。
工場がなくなるということは実はあらゆるものが工場になるということです。
けっしてマイナスではなくて、家の中でいろいろ作れる、そういうところまで視野にいれていかないといけなくなる。
そのうちものづくり総合大会という名前も古くなるかもしれないと思いました。
それは私が言い始めたのではなくてアルビン・トフラーは「プロシューマ」という言葉で予言していてそれが着実に進み始めているという意識はあります。
キーワードとしては人の言葉ですが、「プロシューマ」を上げさせてもらいます。
成富
ありがとうございます。
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