横浜ゴムインタビューその5
2014 ものづくり総合大会(2014年2月19日~21日)にあたり行った、開催前インタビューです。
なぜ、技術者にマーケティング視点、顧客視点が求められているのか?
安部
技術者に、なぜいま、マーケティング視点、顧客視点が求められているのか?お考えを聞かせてください。
加々美
技術者は、自分が新しいモノを作って世にだしたいですよね、
それで、優秀な技術者は、「自分の作ったものが、本当に、顧客のニーズにマッチしているか?していないか?」と知る前に、技術的に優れているという観点に集中してしまうんです。
これだと会社は経営できないわけですよ。
技術者が陥りがちなところって、多くの場合そこだと思います。
ですので、若いうちから「市場はいま何を欲しているんですか?この先、何が望まれていくんですか?」という考え方をもってほしい。
弊社は自動車業界の一角で仕事をさせていただいていますが、昔はレシプロのエンジンがあたり前でしたが、現在はハイブリットやEVが普及している時代です。
振り返ってみると、例えば私が3年前に想定していたより、社会の変化が早いんですよ。
環境ってそれだけ、早く変わるって再認識していますが、そのようなことを、技術者には身近に感じていて欲しいです。
世の中の人々が欲しているものも、だんだん変化していますよって。
そして、その変化は何に左右されているのか?
消費者・購入者が、自分の生活を豊かにするため、満足するために、欲しているものって何だろうか?
日本の政治・経済の変化によっても変わるでしょうし、それを見据え、各業界の向かう方向、タイヤ業界の方向、ターゲット・・・を、早いうちに捉えてほしいですよね。
そうすると、仕込んでおくべき技術、それが花開くための時間が見えてきます。技術者はどこで花を咲かせるかを自分なりに予見していないといけないでしょう。
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