【企画委員長インタビュー】本田技研工業 専務取締役 生産本部長 山根庸史 様~2/3

2018ものづくり総合大会にて、企画委員会委員長をお務めいただいております 本田技研工業 専務取締役 生産本部長 山根庸史様に、日本能率協会の安部がお話をお伺いしました。
(以下敬称略)

ものづくりの世界は今後どう変わるのか?

安部
今のお話の中でものづくりの領域と項目が広がっていることを説明していただきました。
今回の「ものづくり総合大会」の企画の中でも、
ものづくりに付随するイノベーションというテーマが出てきており、ものづくりの定義領域が拡大しているように感じています。
先ほど少し言及されましたが、今後も、ものづくりは広がっていくのでしょうか。

以前と比べ、ものづくりの魅力やそれに付随する難しさはどう変わっていくのでしょう。

山根
昔なら、しっかりといい製品をつくり、それを、販売店を通して買っていただくことを意識していました。
そしてお客様に喜んでもらうわけです。
ホンダでいう三つの喜び、「買う喜び」「売る喜び」「創る喜び」ですね。

これからはHondaらしい商品をお届けし、その商品から発信される様々なデータを基に、お客様が実際に車をどう楽しんでおられるのか、などの情報を共有できる時代に入っていくと思います。

そうなると、自分たちの作った車がどう喜ばれているのか、よりダイレクトに分かるようになります。
その状況を見ながら、ものづくりに携わる全員で「もっとこうした方がいい」、「もっとああした方がいい」などと議論できる世界になると思います。

ダイレクトにお客様とつながる時代になっていくわけです。

さらに、それをやり遂げるためには、IoT、AIなどの新しい技術を使いこなしていく必要があります。

そうやってお客様により近く、レベルの高いものを作れるようになっていくことが求められていると思います。

先端技術を取り入れた先にあるものとは?

安部
なるほど。
ものづくり総合大会の企画委員会でも、AIやIoTを使ってものづくりの効率を上げるという議論は出ていましたが、
山根様はそれが顧客につながる手段になっていくわけですね。

今までも「お客様を意識しながらものをつくる」ということは叫ばれてきましたが、実際には難しい面があったかと思います。
今までできなかったことができることにより、また新しい価値が出てくるのでしょうね。

山根
そのプロセスの中で、我々の会社らしいものを企画して生産し、お客様に手渡していくはずです。
いろいろなデータを見ながら、「ホンダ」らしくお客様に喜んでもらえるものに仕上げていくのです。

安部
データや情報をしっかりとつかみ、リアルに感じながらものづくりに生かすということが、何か山根様からのメッセージのように聞こえました。
これまでできなかったことが技術の向上によってできるようになっていく、そういう変化が今、まさに訪れているということですね。

山根
変化が訪れようとしているのでしょうね。
決してデータ化することが目的ではなく、より良いものをしっかりとつくるため、いろいろなツールをものづくりの現場で使いこなすことがカギとなるでしょう。

安部
ありがとうございます。
ものづくり総合大会の企画委員会の場では、昨今の最新技術をテーマに挙げる必要がある一方で、しっかりと地に足ついた現場力の向上も欠かせないという議論も行われました。

山根
最新技術と現場力は、ものづくり力向上の両輪ですよね。
出てきたデータを基に製品を進化させるには、現場を熟知したエキスパートが必要です。
プロセスを大きく変革させるなどの別次元の発想、着想は、エキスパートがけん引すべきものだと思います。
AIの範囲内でやり切れる部分もあれば、そうでない部分も存在します。
ですから、ものづくりの領域では、大きな変革を考えながら、技術スタッフをどんどん成長させないといけないのです。

日本の「ものづくり」はすり合わせの世界を含めて非常に幅広い領域を経験し、それを身につけている人がたくさんいます。
この両輪をうまく組み合わせることで、日本の「ものづくり」はさらに大きく進化できる可能性を秘めているのではないでしょうか。

~続く~


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