日立金属インタビューその2| 印象に残ったセッションとは?
2016ものづくり総合大会の参加者 日立金属 帯鋼工場 工場長の長塩隆之氏と、帯鋼工場主任 兼 改革推進部 生産改革グループ主任の生田三男氏にお話を伺いました。日本能率協会の成富一仁、平井希実がインタビューします。(以下敬称略)
印象に残ったセッションとは?
成富
『こういった話が聞きたい』と、期待していたことはあったのでしょうか。
生田
色々なセッションがありましたが、私は人材育成に興味を持っていました。
それでプログラムをめくっていくと、人材育成以外にも色々と面白そうなテーマがあるのに気づきました。
「こんなに色々な切り口があるのか」と感じたのを覚えています。
平井
人材育成以外では、どんなテーマに関心がありましたか。
また、実際に参加されたセッションも教えてください。
生田
私としてはどうしても人材育成に興味がありますから、『人をどうやってやる気にさせるのか』ということに注目しました。
私が聞いたのはブラザー工業、トヨタ、それに中西さん(日立金属)です。
長塩
私はグローバル対応と人づくりの話に興味がありました。
どこの企業も海外展開に力を入れていますので、YKKと、中西さんとスリーエムの講演を聞きました。
スリーエムは以前読んだ本に出ていた会社だったので、人づくりという観点で選ばせてもらいました。
平井
どのセッションが最も印象に残りましたか。
長塩
全て聞き応えがありましたよ。
平井
お二人が参加されたセッションは、どのセッションも来場者の評価が凄く高かったんです。
長塩
どれも良かったですが、中西さんの話が1番印象に残りました。
平井
どんな点が印象に残りましたか。
生田
頑張った人が報われるというところですね。
長塩
社員を大切にし、社員に還元していくということで、非常に厚い信頼関係を構築していました。
その点が印象に残りました。
それがあったからこそ、タイの洪水を乗り切ることができたのも印象的だと感じました。
平井
他に聞いてみたかった講演はありますか。
生田
実は私、2回目だったのです。
前回はコマツやダイキンの講演を聞きました。
今回は中西さんと人材育成を聞こうと思っていました。
だから、あとはどっちにしようかという感じで選びました。
長塩
2人で重ならないようにしたわけです。
生田
それはもちろん、全部聞いてみたいですよ。
プログラムを見ると、それはどんなことかと頭の中で考えてしまいます。
平井
最初にテーマから入り、その中でどのセッションにしようか考え、決定されたのですね。
生田
私は人材育成というテーマがまずありました。
長塩
日立金属が外せなくて、これをおさえたあと、それ以外のところで重ならないように決めました。
YKKの場合、グローバル化といっても、93%が海外生産ということでわれわれとはスケール感がちょっと違っていました。
成富
国内は設備の内作を主にやり、設備を海外に出して実際に商品を作るのは海外ですね。
長塩
上工程から下工程まで全部外です。
安来工場の場合は下工程の一部を外へ出ているだけです。
中国やシンガポールに工程分担として出しているのですが、YKKのグローバル生産は中身を聞いて驚くほど随分違っていました。
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